2007年9月15日土曜日

写真は記憶喚起材

遺跡を飲み込んでいるガジュマル
  • 写真は記憶喚起材でもあります。
    写真をとったときのことが彷彿 (ほうふつ)とし、そのときの感情なども思い出されます。
  • 1970 年1人で、カンボジアのアンコールに出かけました。
    建物を飲みこんでいるこのガジュマルの写真を見ると、アンコールについた途端に戦争が勃発したことが思い出されます。
    アンコールから首都プノンペンへの飛行機はなくなり、フランス風のホテルにただ1人残され、毎日大勢のウエイターが見守る中で独り寂然(せきぜん)と朝食を口に運んだときのフランス料理のあじけなさがよみがえります。
  • 暇にまかせてカンボジアの少年たちとアンコールの彫像の拓本をとりました。
    その拓本はまだ手元にあることも思い出されました。